今日は午後から雷ゴロゴロ⚡
雨が激しく降り始めている新宿区であります。
さて、先日お客様からご注文いただきまして
「スイカズラの苗がほしい」
とのこと。
市場で突貫忍冬(ツキヌキニンドウ)の苗を仕入れてきたのですが・・・
果たしてこれでよかったのかどうか??
疑問をいだきましたので
ちょっと調べてみました。
★スイカズラ Lonicera japonica Thunb.
スイカズラ科スイカズラ属
別名 忍冬
ちなみにスイカズラの語源とは子供がこの花の長い筒から蜜を吸う姿から。
忍冬とは冬になると葉が丸まって
いかにも寒さに耐え忍んでいるように見えるところから
きているそうです。
日本各地の山野に自生する半常緑のつる性花木。
葉は長楕円で一部が冬に落葉、6月から7月にかけて開花し、
秋には黒い果実をつける。
花は咲き始めが白色、淡紅色から黄色に変化、香りがよく
花色の変化から金銀花ともよばれる。
北半球に約2,000種自生し、日本には25種が野生化。
漢方では葉を乾燥さえた忍冬茶は利尿、解熱作用があり
花を乾燥させたお酒は忍冬酒があるそうです。
★突貫忍冬(ツキヌキニンドウ) Lonicera sempervirens
語源:突貫忍冬とは対生する葉がくっつき葉が突き抜けている様子から。
北アメリカ原産 半常緑で成長が早く、明治以前に渡来。
開花期が5月から10月まで咲く開花期間の長いつる性花木
香りなし。
花は長い花筒を伸ばして、花弁が分かれずに開花、
黄赤色で1週間ほど咲き続けるので
切花の材料とされています。
そのほかキバナツキヌキニンドウ、ヨーロッパ中南部、北アフリカ産の
ニオイニンドウがなどがあり、これらは昭和初年に導入された。
★ハニーサックル(Honey suckle) Lonicera caprifolium
多年生 登はん性のつる植物
花はピンク、クリーム、白で盛夏から初秋まで
咲き続ける。花後は毒性のあるオレンジ色の実がつく。
学名のcaprifoliumは ラテン語で「ヤギの葉」
を意味し、ヤギの好む植物であったことを示している。
ハーブとして花は香水やポプリの原料
花の抽出液やシロップは咳止めの治療に有効で
サリチル酸も含むことからアスピリンが生成される。
というわけで、
「スイカズラがほしい。」
とお客様にご注文いただいたら
ツキヌキニンドウではダメ
という答えでした。。
また仕入しなおさなくては・・
トホホ・・。
ちなみにロニセラ( Lonicera )と呼ばれているのは
学名の一部ですので
ロニセラの何がほしいのか?
ラベルをきちんと調べてご購入くださいね。
現在では交雑種もたくさん出回っていますので
花の特徴(香りの有無、色、開花期間、繁殖力など)
観賞用かハーブなのか、漢方なのか??
よく見極めて、ほしいものの選択肢に沿った
お花を選んでください。
ラベルが違うとかは問題外ですが・・。
園芸の道は深くて広くて長いですねえ。。
引用文献:
〇園芸大百科事典 講談社編
〇ハーブ図鑑110 日本ヴォーグ社 レスリー・ブレムネス著・日本語訳 槇島 みどり